全6回にわってお送りした『ソマリア海賊講座』はこれで終了です。
 リアルタイムの出来事だけに、連載をはじめた6週間前とはだいぶ状況もかわりましたね。

 さて、最終回となる今回は私からのお願いをさせていただきました。
 日本では自衛隊の海外活動について、派遣前の論議や報道は盛んなのですが、活動そのものや成果について語られることが少ないように思います。現在も、ソマリアだけでなく世界各地で活躍されている自衛隊員さんたちがいます。

●ゴラン高原国際平和協力業務
 イスラエル・シリアの係争地となっているゴラン高原において両軍の停戦監視などを行うUNDOF(国連兵力引き離し監視隊)に陸上自衛隊を中心とした人員を派遣しています。その活動は1996年から10年以上にわたり、同地の平和と安定に貢献しています。

●インド洋補給支援活動
 対テロ戦争の一環としてインド洋に行われている海上阻止活動――テロリストの武器や麻薬の密輸、資金の流れを取締る活動――を支援するため、海上自衛隊は補給艦をインド洋に派遣し、海上阻止行動にあたるアメリカはじめ有志連合諸国への給油支援を実施しています。この活動も2001年から8年にわたる長期の活動となっています(途中、根拠法失効による中断あり)。

●そのほか
 南部スーダンにおける内戦の停戦監視業務(UNMIS:国連スーダンミッション)や、ネパールでの制憲選挙支援・軍事監視等(UNMIN:国連ネパール政治ミッション)に少人数の隊員が派遣されています。


 近年ではこのほかにも――
 任務の危険さ、困難さを指摘されながらも、隊員さんたちの努力で現地のみなさんの信頼を得ることに成功した“イラク復興支援活動”
 どの国よりも早く被災地入りし住民の救援と犠牲者の収容にあたった“スマトラ沖地震・インド洋大津波への国際緊急援助活動”
 ――など、世界で活躍しているのです!

 これらは遠い国の話かもしれません。
 でも、たった一つの「地球」のなか――隊員さんたちが築いた平和はいつか私たち自身の平和にも繋がってくるんじゃないかな…って私は思っています。
 だから皆さんにも、知っていて欲しいんです。
 隊員さんたちの活動を、そして努力を…。


3月14日 産経新聞記事より抜粋
『海自2護衛艦 ソマリアに向け出港 呉基地』
 アフリカ・ソマリア沖の海賊対策で、自衛隊法に基づく海上警備行動が発令されたのを受け、海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」(4650トン)と「さみだれ」(4550トン)が14日午後、広島県の呉基地を出港した。
 出港時の式典で、麻生太郎首相は「任務を果たし、全員無事で帰ることを心から祈る」と訓示した。



 隊員さんたちはソマリア沖に向けて旅立ちました。
 みんなで隊員さんたちを応援しましょう! あ、特別なことはしなくていいんですよ。

 ただ、心の中で「がんばってきてください」と言ってください。そして無事任務を終え帰国したときには「おつかれさまでした。そして、ありがとう」と――。

 派遣隊員さんたちの無事と任務の成功をお祈りします!


★補講やります★
 全6回の連載は終了いたしましたが、講義の内容にみなさまから様々なご質問、ご指摘をいただきました。
 来週は『補講』として、これらご意見にお答えしつつ、より詳しい解説や一部訂正などを行いたいと思います。

 よろしくお願いします。