2009/12/28 月曜日
 
 
 
第1講 刑事訴訟手続と身柄引渡し
 
今回の読谷村ひき逃げ事件では
<被疑者の速やかな身柄引渡し(論点A)>を読谷村長らが求めて抗議活動を行っているみたいですね
 
さらに
<被疑者が取調べを拒否している(論点B)>ことも問題になっています
 
つまり
≪身柄引渡しが行われないから、取調べができない≫と報道されていますが…
 
 
ちょっと待って、
2つの論点はそれぞれ別の問題なの
≪身柄引渡しが行われないから、取調べができない≫からというわけではないのよ
 
どういうことですか?
 
じゃあ2つの論点について
それぞれ考えていきましょうか
 
 
そもそも『日米地位協定』では
「身柄引渡し」はどのように規定されているのかしら?
 
日米地位協定第17条5(c)
日本国が裁判権を行使すべき合衆国軍隊の構成員又は軍属たる被疑者の拘禁は、その者の身柄が合衆国の手中にあるときは、日本国により公訴が提起されるまでの間、合衆国が引き続き行なうものとする。
 
要約すると
<被疑者の引渡しは「起訴」後>ということね

日本の刑事訴訟システムで「起訴」後とは…

 

逮捕:「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるとき(刑事訴訟法第199条)」裁判所に逮捕状を請求し、被疑者を逮捕する。
検察官送致:逮捕後48時間以内に警察は取調べを行い、被疑者を検察官に送らなければならない。
勾留請求:検察官は送られた被疑者を起訴する必要があるか判断する。起訴のため、さらなる取調べの必要があるとき、検察官は24時間以内に裁判所に勾留(身柄を拘束して取調べを行うこと)を請求しなければならない。
勾留:被疑者を10日間拘束して取調べることができる。必要な場合はさらに10日間延長できる。

 
え~~!
「起訴」って一番最後じゃないですか!
これじゃあ取調べできないですよ!!
 
やっぱり≪身柄引渡しが行われないから、取調べができない≫んじゃあ…
 
あわてないで、じえいたん

身柄は引渡さないけど、取調べは受けるわよ
 
 
明日は取調べについて解説しながら
論点B<被疑者が取調べを拒否している>理由をみていきましょう

 
>>明日は<被疑者が取調べを拒否している>問題について解説します